feather shuttles forever - 図上のシーサイドタウン 解説

feather shuttles forever(hikaru yamada+マリmukuchi)は+Local Visionsから図上のシーサイドタウンというアルバムをリリースしました。

local-visions.bandcamp.com

 

アルバムは2017年の春くらいに少し、そのあと2018年の1月から7月くらいに13曲作ったうちの8曲が入っています。2018年の7月には神戸のアートビレッジセンターにてボーカルの録音をして、そのあと管楽器などをダビングして2018年秋にはほぼ完成していました。今回捨てアカさんのご好意で最高のレーベルLocal Visionsからリリースしていただけることになりました。紹介してもらったpr∫tptr▱さんのジャケもかっこ良すぎる(これは写真です。)

 

リリースから少したったので曲の解説をまた書いてみようと思います。

 

01 鉢植えのサボテン (prod.by SNJO)

作曲:yamada(コード),マリ(メロディ) 作詞:マリ  アレンジ(SNJO)

この曲は神戸アートビレッジセンターセッションの直前にできました。せっかく関西まで録音しにいくのだからと思って急いで5曲くらいトラックを作ってマリさんに送ったらすぐメロディついて返ってきました。元々はアンビエントR&B風だったのですがなんかダサいなと思ってアレンジはSNJOさんにお願いしました。サンバ+フルートのサンプルに最後アシッドになるところで笑顔になってしまうのですがめちゃかっこいいです。SNJOさんはシグネチャサウンド(砂シンセ)があって良い。歌詞の"さめたい"ってどういう意味なんですかね

 

02 図上のシーサイドタウン 

作曲:yamada(コード),マリ(メロディ) 作詞:マリ,yamada(2行だけ)

これは2017年の4月にシングルでbandcampで出していた曲です。その時から人気曲でライブでも何度かやりました。元々トラックはガクヅケ木田のために作ったような気がしますが幸いにもボツになったことでこの曲が生まれました。smapの曲をサンプリングで使っているのですが、数秒しかないイントロのチョップでよく作れるなと驚くと思います。(自分もこの前聞き直して驚きました。)

歌詞もほんとに好きです。神戸のチャイナタウン、芦屋浜シーサイドタウン、など?が出てきます。もちろんTsudio Studioさんの“架空の神戸”ターム以前に書かれたものですがマリさんの頭はどうなってるんだ…

 

03 白く冷たい器

作曲:yamada(コード・メロディ) 作詞:マリ

これも神戸セッションの直前に作った曲です。今回のアルバム、明確に元ネタがある曲、あとマリさんの作った曲を〇〇風にアレンジしたものが多いですが、この曲は何も考えずに作って、できた時からオタクっぽい曲ができたと騒いでいました(前作のジュースも同じ感じです。元ネタ無し)。アルトサックス・アルトクラリネットバスクラリネット・トランペットを重ねています。サックスの絶叫はサービスとしてたまにはやっておくか、という感じです。

余ってる歌詞あったらください!と頼んでたまにマリさんに送ってもらうことがあるのですがそのストックから使わせてもらいました。

 

04 スタンプはNO

作曲:マリ(コード・メロディ) 作詞:マリ

これは完全にマリさんの曲をアレンジしたものです。先にマリさんバージョンを聴いてください。これ聴いて私はパッと“一人GS調にできる!”と閃いたのでした。一人GSわかりますか?GS(グループ・サウンズ)全盛の1960年代、女性歌手にGS調にアレンジした歌謡曲を歌わせるという海外のガレージ・サイケファンから後年再評価された曲群があるのです。

ギターとベースは弾いていて他は打ち込みです。マリさんの歌詞は凄い。人生への突き放し方が凄い。あとこの曲についてのMASSAGEに書いてくれたショコラさんの感想が好きです。

あと私の歌のパートでSPANK HAPPYを思い出した人がいるらしいのですがすごい思い出し方だな...病気かもしれない。フェザシャトではライブラリアンズでやってないことを全部やる、というのが私のコンセプトなので歌も歌うしギターも弾きます。

 

05.丘

作曲:yamada(コード・メロディ) 作詞:マリ

この曲のトラックは元々ライブラリアンズ用のストックだったかもしれません。ブリティッシュフォークに聴こえるかもしれませんが(他にもバーズっぽいという感想もあった)Bow Wow Wowをサンプリングしています。マルコムマクラーレンはやはり英国人ということか。あとトムヴァーレインのソロとかもサンプリングしています。

メロディも私が書いてるのですが何か似てる歌謡曲があった気がする。ブリリアントグリーンとか?マリさんの歌詞はこれも凄くて   "私はむかし丘だった"ですよ…

 

06. くらい遊び (prod​.​by azizasse)

 

作曲: azizasse(コード)マリ(メロディ) 作詞:マリ

azizasseさんというビートメイカー・ドラマーの人がアルゼンチンのラ・プラタ州にいて、soundcloud上でライブラリアンズやマリさんソロなど以前からいっぱい聴いてくれてるしいつかコラボレーションしたいなと思ってところ、向こうからマリさんに一緒に曲作りましょうという連絡が来た。それがたぶん2017年末?とかで、その時録音したものはazizさんのアルバムに入っています。

メロディはマリさんでマリさんの曲です。“してみようか♪”というメロディの“して”のところが漁村アクセントで好きです。(azizさんアルバムからこの部分が改訂されています)

 

07.ボルシチ

作曲:マリ(コード・メロディ) 作詞:マリ

 

アルバムの中で一番好きな曲です。これも完全にマリさんの曲なのですが、サンバアレンジ行ける!と思ってこういう曲調になりました。クリスチャンヌ・ルグランの大漁の歌という曲がアレンジ元です。あとミックスに関しては、ニューヨークのラテン・ディスコメーカー、ボブブランクの機材を調べていてプラグインでそれっぽくやってみましたがどうでしょう。

 

08. 提案 to be continued edit (feat. Tenma Tenma, kyooo, 粟国智彦, 入江陽, SNJO, 西海マリ)

作曲:hikaru yamada(コード・1番)・マリ(2番) 作詞:マリ

提案、アルバム用にアレンジし直しました。シンプルに。イントロは以前lightmellowbuにも寄稿した増田美亜の曲を参考にしています。自分のサックスを外して、ナツノムジナの粟国くんにノイジーなギターを入れてもらいました。(代わりに今度出るナツノムジナのアルバムで少し暗躍しました)。いろいろpv撮ってもらっているhorikirixさんとはナツノムジナというバンドを通じて知り合いましたね。もう5年前ですが

この曲は、まずトラックを作って、マリさんに歌詞をお願いし(企画モノなのでアーバンな感じでお願いします)、失踪しませんか?という歌詞に吃驚し、メロディは二人で同時に作って答え合わせする感じであとで1番と2番に振り分けました。そしてkeyが高いのもあって二人じゃ歌えないということになり、たくさんゲストを招こうということになった気がします。

2番の失踪しませんか♪の"しませんか"の部分のメロディがヤバいとSNJOさんがおっしゃっていたのですが、これも完全に漁村アクセントですよね。あと、2番の"終わり"のところのメロディが良い、とゆめであいましょうの宮嶋さん(歌謡曲の先生)が言ってました。

to be continuedということで、フィジカルverでは転調した先でサックスが爆発する予定ですがいつか出るかもしれないし出ないかもしれません。そして13曲作ったうち、Local Visionsのレーベルカラーに合わなそうなフォーキー過ぎる曲5曲は残されています。TenmaさんやSNJOさんによる提案のremixも手元にあります。それらはいつかのお楽しみに。